hirano00o's blog

技術的な記録、日常の記録

Money Forward MEからの脱却を目指して

家計簿アプリはたくさんあるが、私は数年前からMoney Forward ME(以降MF ME)を 利用している。

3年前に我が家の BigQuery による台所事情分析 - nownab.logを見てBigQueryに明細を置いておけばMF MEに頼らなくてもいいし、月500円の固定費が減らせると思い、課金を止めた。

MF MEで利用していた機能

MF MEでは、明細ごとに項目を設定でき、項目ごとに月いくら年いくら使ったか、平均はいくらかが確認できる。家計簿としては、シンプルであり多くの人にとっては十分だと言える。 また、月500円を払うことで連携できる金融機関数制限の撤廃や、過去1年以上前の推移確認、CSVエクスポートなどができるようになる。

私が課金していた際に利用していた機能は下記の通り。

  • 月毎の項目ごとの利用金額確認
  • 利用している全ての金融機関の連携
  • 金融機関データ取得の一括更新
  • 資産や残高の推移確認
  • 明細のCSVエクスポート(最後課金を止める時のみ)

1つ目以外は課金した際に利用できる機能である。利用はしていたが、正直なところ、多い少ない、増えた減ったを確認するだけで、あまり家計に貢献できていなかった。これならBigQueryにデータを溜めておいて、見たい時に見れる環境を整えた方がいいと考えた。

家計簿システムのロードマップと構成

MF MEから脱却するにあたり、ざっくりとロードマップを引いた。期限は設けていない。

初期(Release1)では、スプレッドシートをメインに利用して、BigQueryへの明細の挿入、可視化を行う。明細は、CSVでダウンロードできるものやログインが面倒ではないクレジットカードは、CSVやWeb明細から取得し、銀行等はMF MEから取得する。そのためまだ依存度は高い。

中期(Release2)では、可視化するアプリケーションを開発、スプレッドシートから多少脱却する。スマホからも見えるようにしたいので認証はつける。

明細はスクレイピングできるものは実施して、そのままBigQueryに挿入できるようにする。挿入されたデータに対してMF MEのように自動的に項目を埋めるアプリケーションも並行して開発する。 OpenAIのAPIか手動でモデル作るか、もしくは決め打ちで(この文字列が入っていたらこの項目のような)するかは未定。 いくつかのスクレイピングできないものに対してはMF MEから明細を取得するので依存度は小。

後期(Release3)では、株やNISAの資産推移も可視化できるようにする。また特定明細に対する推移や利用金額などが見えるように機能拡充を行う。 スクレイピングにも限界はあるだろうが、可能な限り自動で挿入できるようにすることで、MF MEから完全脱却を図りたい。

最終的なアーキテクチャは下記のような感じになる予定。Kubernetesは自宅で動かしているもの。

現在(2024年5月現在)は、Release2を進めている。

MF MEからの脱却はまだできていない

上で述べた通り、完全な脱却にはまだ時間がかかる。スクレイピングのアプリケーションを複数の金融機関に対応させないといけないし、並行してフロント/バックエンドも開発しないといけない。 金融機関によっては、ログイン時にスマホアプリの認証が必要な場合もある。この時どうするかという問題もある(対応を諦めるか、アプリ認証をオフにするか)。

金融機関がAPIを公開してくれれば、慣れないスクレイピングに時間を割かずに済むのだが...

MF MEの強み

自分が欲しい機能を詰め込んだ家計簿システムを作るのは時間ががかるし、メンテナンスにも時間が割かれる。家計簿アプリは、こうした時間を削減するのに役立っているし、特に明細の一括収集や保存、簡単な分析を提供してくれるのは強みだと思う。

終わりに

個人的には(半分趣味も入っているので)MF MEから脱却したいが、他に時間をかけたい人はもう家計簿アプリでいいと思う。